野球をしている選手たちは、痛みを我慢しながらプレーしている選手もたくさんいます。
しかし、痛みに対する指導者や保護者の認識はどうでしょうか。
まだまだ十分ではないというのが現状ではないでしょうか。
痛みは生体防御反応のひとつです。
身体に何らかの問題が生じていることを知らせるために生じるものです。
筋肉や腱を痛めていたり、場合によっては、骨肉腫など命にかかわるような症状であることもあります。
「どうせ治るでしょう」と心無い言葉を選手や保護者に投げかける指導者もいることもありますが、治らないこともありますし、野球が出来ない体になってしまうこともあります。
イップス(精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、突然自分の思い通りのプレー(動き)や意識が出来なくなる症状のこと)につながることもありますし、CRPS(複合性局所疼痛症候群)など非常に難治性の痛みにつながることもあります。
また、手術を必要とする状態になることもありますし、変形が残存して投球が出来なくなることもあります。
選手の健康を守ることなく、野球を語ってはいけないと思います。
ケガをしない身体作りをしっかりやっていくことが、野球の基盤であることを、心に留めておいてください。
<文責> 宮崎県野球協議会理事 常盤直孝(宮崎県理学療法士会理事)